このたび、第8回I-HDF研究会を担当することになり、令和6年12月8日(日)、ソラシティカンファレンスセンター(東京・お茶の水)において開催する予定としております。
わが国において、オンラインHDFは急速に普及し、2021年末には176,601 人であり、維持透析患者全体の50.5%を占めております。I-HDFは2012年に診療報酬に認可され、日本透析医学会で初めて患者数が集計された2015年には3540名でした。当時はオンラインHDF患者の十分の一に満たない患者数でした。以来、IHDFは飛躍的に発展し、2021年末には患者数は10倍以上の48180人と報告されています。
この様に急速に普及しているI-HDF療法が標準治療を目指すために、現状の種々の療法を日本透析医学会の統計調査資料から検討してみるとオンラインHDF療法を施行している患者の年齢はHD患者よりも若く、透析歴も長くなっています。一方、I-HDF療法患者はHD患者とまったく同じような年齢・透析歴になっています。このことはI-HDF療法は選択バイアスなしに患者に適応されているといえます。したがって、I-HDF療法は標準治療になる可能性があるといえます。
今回の学術集会では特別な回路や操作のいらないI-HDF療法の可能性を検討するとともに、透析低血圧や透析困難症に対するI-HDF療法の優位性を示すことで高齢透析患者の増加している中でI-HDF療法の更なる発展を目指す研究会としたいと考えています。
最後になりますが、多くの医師・臨床工学技士・看護師さんと一緒に腎不全患者さんのより良い治療を求めてI-HDF療法のみならず、すべての腎代替療法に関して活発な意見交換ができる開かれた研究会を目指していきたいと思います。
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